日本財団 図書館


029-1.gif

2・36図 冷却器掃除の一例

 

4) 海水通路部のスケール落し

シリンダヘッドや過給機、清水冷却器などの水位部には固いスケールが堆積しているが外部からは掃除出来ないところがあるので市販のスケール除去剤を使用するのが効率的である。

方法としては除去剤を溶かした水溶液に指定された時間浸漬するか、2・37図に示すようにポンプを使用して洗浄液を循環させてスケールを除去した後、清水で洗浄する。

なお、使用した水溶液は必ず薬品メーカの指示に従って中和した後廃棄すること。

 

029-2.gif

2・37図 循環式のスケール除去方法

 

1.5 部品の点検及び検査

エンジン部品は、分解洗浄後下記に示すような点検を行い、整備基準に基づき交換するか、修正又はそのまま使用するかを判断するが、そのためには十分なる調査点検が必要である。判断できない場合はいい加減に処理せず、メーカに相談の上処置する事が大事である。

1) 外観検査

外部の欠陥、不具合を目視で点検調査する。

1] 表面の状態調査

ピストンやライナ内面の傷、亀裂、焼き付き、軸受けのかじり等につき調査する。

2] 破損状況の調査

歯車、ピストンリング、バネなどに、折損、破損が無いか調査する。

3] 腐食の有無調査

ライナ外周、シリンダヘッドの水位部等、海水、清水にさらされる部分の腐食の状態を調査する。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION