傷の検出能力はマグナフラックスのほうがすぐれているがその設備がない場合または、磁化できない部品、たとえば、耐熱鋼(オーステナイト系)、ステンレス(オーステナイト系)、非鉄金属部品はこの方法で行う。その手順を2・1図に示す。
2) マグナフラックス(磁気探傷検査)
これは部品に磁化電流を流して磁化させておいて磁粉をかけ、傷を見つける方法で、微少な傷まで発見でき、現在ではもっとも広く利用されている方法である。
2・2図に示すように通電すると、磁化電流と直角方向に磁束線が生じ、表面近くに傷が存在していたとすれば、そのとき磁束線は傷の所で通りにくくなるので、傷の近くで漏洩する。このとき、軽油にとかした高透磁率の微細鉄粉(磁粉)を、この面にふりかけてやると、磁粉は漏洩磁束に引きつけられて付着する。すなわち、傷の形となって表面に表われる。