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7) 浸食

表面の変化、浸食という点で、キャビテーション(軸受面)、フレッチング(裏金面)、電食(軸受面、軸面)を共に浸食として取扱う。

(1) キャビテーション

キャビテーション気泡の崩壊による圧縮力は、ヘルツ応力として表面のごく近くにしか作用しない。軸芯の急激な反転、流れの急激な変化、断続の際には、油中のスキマはガスの吸込、気泡の発生により補われ、次の瞬間にこれらのキャビテーション気泡が軸受面で砕ける際にピークロードを発生し、キャビテーション浸食となる。特に衝撃荷重を受けたり、急激な振動下で作動するような場合、潤滑油膜中に生じた圧力が金属表面を損傷するという問題が重要となる。この種の損傷、高速流体による浸食的損傷、キャビテーションなど液体を通じて伝わる力が金属に与える損傷について注目する必要がある。

 

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補・28図 浸食の例

 

 

 

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