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序 本調査研究の目的と推進体制

 

1 調査研究の背景と目的

 

地方都市においては、大企業の工場や地場産業など単一の産業に特化した産業構造を有しているところも多い。このような地域では、近年の景気低迷、消費者ニーズの変化などによって、地域を支えてきた産業が需要の低迷・減退に直面し、活力が低下している状況が少なくない。とくに、地場産業を中心とする地域は、産業が長い歴史と伝統を有する製品分野に属するため、新規事業展開という点で制約が大きい。しかし、地場産業は地域の文化・伝統の形成に重要な役割を果たしてきており、これを域外からの集客を促す観光資源の一つとして位置づけることで、観光産業の振興と地域の活性化を図っていくことが可能と考えられる。

本調査研究は、岐阜県土岐市と(財)地方自治研究機構との共同調査研究であり、土岐市を実態分析の主対象地域とする。土岐市をはじめとする岐阜県の東濃西部地域(土岐市、多治見市、瑞浪市、笠原町)は、美濃焼と呼ばれる全国一の生産高を擁する陶磁器産業集積地を形成しており、陶磁器産業の振興を核として都市基盤整備、居住環境整備などを進めてきた。しかし、この地域は、地域全体が陶磁器産業という単一産業に依存する産業構造を形成しているため、地域の活力がこの業界の景況に大きく左右される状況にある。そのため、地場産業である陶磁器産業の新展開による活性化を核とし、新たな産業の育成・導入を図っていくことが必要となっている。

そこで、本調査研究では、美濃焼に過重に依存してきた地域経済の構造を変革し、地域の活性化を促すことを目的として、陶磁器産業と観光産業との連携による美濃焼を中心に据えた産業観光振興の可能性の検討を行った。

 

2 調査研究体制

 

本調査研究にあたり、有識者による調査研究委員会を設置し、検討を行うこととした。また、委員会のもとに事務局を設け、本調査研究の具体的な推進に必要な事務、調査、調整を行った。

 

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