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事例27 ブラスト作業中の転落

 

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発生状況 職種 塗装工 年齢(経験年数) 63才(35年)

本人はサンドブラスト作業のため、同僚に32m離れたエアーバルブの開放を指示した。同僚は、指示を目視確認後、エアーバルブを開放しサンドを出した。しばらくして、同僚が作業状況を確認した時、本人が床面に倒れていた。

 

原因

1. サンドブラスト作業で1.8mの高さの踏み台を使用していたが、エアーラインマスクを装着していたため視野が狭くなり、不安定な作業となった。

2. 安全帽は未使用であった。

3. 踏み台上での作業で墜防設備が無く、安全帯も使用していなかった。

4. ブラスト作業に関する安全対策について管理が不十分であった。

 

対策

1. 専用足場を設置し、今後脚立・踏み台を使用してのブラスト作業は禁止する。

2. エアーラインマスクを改良する。安全帽に内装したマスクを使用する。

3. 通常と異なる場合のブラスト作業では、作業計画書の提出と必要に応じて安全審査を行う。

4. 関連する特別教育を実施する。(サンドブラスト作業では、通常作業中の点検はできず、盲点となるケースであり、作業用具(エアーラインマスク)、作業方法(足場、脚立、踏み台等)によっては滑りやすい環境にあり注意を要する)

 

中高齢者への留意すべき点

視覚聴覚の加齢による退行は訓練では防げない。マスク使用を伴う作業などは特に注意。

 

 

 

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