発生状況 職種 足場工 年齢(経験年数) 72才(50年)
天井クレーン修理のための、足場架設を本人と同僚3名で従事した。東西方向に2本の丸太を4本のチェーンで吊るし、その丸太上に3mの足場板を5枚敷き詰める作業であった。本人は、東側端部の固縛を行っており、同僚が東側から西側端部の固縛を行うため移動中、丸太を支えていたチェーン4本のうち1ヶ所が外れ、本人と同僚が約11m下の鋼材置場に墜落受傷した。
原因
1. チェーンとフックは、フックをチェーンに引掛ける固縛方法であったが、上部は番線で固縛していたが、下部は固縛していなかった。
2. 安全帯を使用していなかった。安全帯ロープは1.5mでクレーンガーダーからはとどかず親綱の展張もしていなかった。
対策
1. チェーンとフックは、4ヶ所とも番線等で固縛し、脱落しない状態とする。
2-1. 安全帯を使用する。
2-2. 高所(2m以上)チェーンによる足場を採用する場合は、墜落防止用ネットを展張する。
2-3. 高所作業車を決められた方法で使用する事も考える。
中高齢者への留意すべき点
ベテランを含めた4人の共同作業でありながら、足場架設の作業基準が不明確であり、不安全な状況のまま作業に入っている。