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(2) ガスによる危険の区分

1]可燃性ガスによる危険性

可燃性ガスは、空気とある一定の割合の混合濃度で引火、爆発する。

その燃焼する濃度の範囲を爆発範囲といい、ガスの種類、温度、圧力によって定まる。

・爆発下限界(LEL)

ガス濃度が低く、それ以下では引火、爆発しない限界濃度。

・爆発上限界(UEL)

ガス濃度が高く、それ以上では引火、爆発しない限界濃度。

・可燃性ガスの空気中におけるパーセント濃度(vol %)で表す。

・一般の可燃性ガス検知器は爆発下限界濃度を100(LEL)%と表示し、可燃性ガスの危険度(一般的にはLELに安全率を見込み管理)として表示している。

 

主な可燃性ガスの爆発範囲

074-1.gif

1 vol%=10,000ppm

 

2]酸素欠乏による危険性

・大気の約21%が酸素(窒素78%、アルゴン等1%)である。

・全身の臓器、器官のうち最大に酸素を消費するのは大脳(全身の約25%に当たる約100l以上)である。

・酸素不足状態は酸素濃度約16%までしか人体の対応不可である。

・酸欠症は吸引した酸素濃度に応じて、即症状が現れる。

・事故発見者が救助に向かい、酸欠症に陥ると云う二重三重の事故となる場合がある。

 

 

 

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