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B.Buckham氏発表論文概要

 

OMAE99/99-3068

THREE-DIMENSIONAL DYNAMICS SIMULATION OF A TOWED UNDERWATER VEHICLE

水中曳航体の3次元運動シミュレーション

 

B. Buckham and M. Nahon

Dept of Mech. Eng.. University of Victoria

Victoria, B. C, Canada V8W 3P6

bbuckham@uvic.ca mnahon@uvic.ca

 

M. Seto

International Submarine Engineering

Port Coquitlam, B. C., Canada V3C 2M8

mseto@ise.bc.ca

 

曳航ケーブルシステムは、音響調査、掃海、海中ケーブル敷設などで使用されている。より良い設計を行うためと、こうしたシステムを制御するため、カナダのビクトリア大学では、水中曳航体の3次元数値モデルを開発した。このモデルでは、旋回操縦を行っている間も外装ケーブルと曳航体の運動を正確に表すことができる。モデルは、ケーブルを近似する一連の質量と、曳航体を表す複数のコントロールサーフェースからなる。

ケーブルモデルは、Fig.1に示すようにケーブルを一連のポイントノードと考えた。各ノードはボールジョイントの様に動き、質量なしで繋がる、線型の粘弾性バネエレメントとする。重力、浮力、流体力学、ケーブル内部力を各ノードに固定して、3次元空間でのノードの動きを支配する一連の非線形微分方程式を導出した。一方、流線型の曳航体部分は、本体や後部の翼を複数のコントロールサーフェースによって置き換える。各コントロールサーフェースの圧力中心位置は近似法を用いて決め、本体表面の圧力中心位置は、DATACOM方法を用いて決定した。コントロールサーフェースによる力の計算では、3次元効果を考慮するために、各サーフェースのアスペクト比を用いてコントロールサーフェースの標準セクション揚力計数を修正した。微分方程式の解法には、4次のルンゲ・クッタ積分法を使用した。

10ktの速度での直径250mのUターンでは、決定した位置により、ケーブルの表面ノードが移動する。これは、大型船で曳航システムを曳航しても、曳航体は船体動揺の影響を受けないことを表している。シミュレーション間での差は、使用しているコントローラーと曳航点との違いによるが、ケーブル張力の差は顕著であり、現在研究中である。

 

 

 

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