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ギリシャの産業は、サービス産業への依存型産業構造であり、農業は生産性も低く規模も小さいが、果物・野菜は重要な外貨獲得源となっている。

工業(鉱業、製造業、建設業、電力業を含む)は、1995年GDPの23.8%を寄与し、労働人口の23.2%がこの部門に従事している。

1990〜94年の期間における工業部門のGDPは、年率0.8%の割合で減少している。

鉱業は、1995年GDPの1.2%を寄与しており、労働人口の0.4%がこの部門に従事している。

燃料、潤滑油、鉄鋼、アルミニウム・同合金は、重要な輸出産品であるが、亜炭、マグネサイト、銀鉱、大理石も同じく重要である。

この他、ギリシャには小規模ながらウラニウム、天然ガスの埋蔵が確認されている。

製造業は、1995年のGDPの13.9%を寄与し、労働人口の15.1%がこの部門に従事している。

最重要分野(90年)は、食用品(全生産額の18.8%)、金属・同加工品(12.4%)、織物(主として綿)、精製油、機械・輸送機器である。

1990〜94年の期間における工業部門のGDPは、年率1.7%の割合で減少している。

ギリシャのエネルギーは、主として石油、亜炭に依存している。

石油・石油製品の輸入は、輸入総額の6.9%(95年)に達している。

ギリシャでは、最近、北東エーゲ海で沖合石油鉱床の開発が行われている。

また、水力、太陽熱発電の開発も進められている。

サービス業部門は、1995年のGDPの62.0%を寄与し、労働人口の56.4%がこの部門に従事している。

観光収入は、ギリシャの重要な外貨獲得源である。1994年の外国人観光客は1,120万人に達し、観光収入は39億500万ドルを記録している。

1990〜94年の期間におけるサービス業部門のGDPは、年率0.6%の割合で増加している。

 

 

 

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