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3-1-3 モデルの多様性

現在の時点では、拾い上げた分野が網羅されている保障はないので、仮にまとまりの良い、便法的な分野集団をつくり、重複をいとわない8つの分野小球体(グローブ)に分割している。各グローブは30〜40分野を含み、グラフィックスとしてCRT上で識別可能な点群密度としてある。

シナプスの張り方も、現行のものが絶対ではない。まして、目下の所空白域となっている場に新しい分野点が加われば、そこから伸びる新規のシナプスが多くの分野点に向かって張り廻らされるわけであり、点群密度はあまり高くない方が望ましい、という判断がある。

可視化や検索など取り扱い易さを念頭に置いて形成された各グローブは、互いに幾分かの共通項となる分野点が重複して含まれ、それらをキーにしてグローブ同士がリンクされる体制をとっている。

以下にその重複の度合いを表わす表として、海洋教育と海洋資源、海洋保全など事例研究を除いて、概念的にグローブ間の近さ・親しさのインデックスを見渡すモデル同士の二次元相関マトリックスを提示しておこう。(図1)

なお、二重グローブの多くは内球に分野例を置いているので、単純グローブとの共通点はその内球とつながっているという意味である。ただし、内球と外球に何を配するかは今後任意に変えられるので、あまり内球や外球に特定の枠として固定性を持てせるのはよくない。

考えられたモデルグローブの特性は、その要素別に扱えば、含まれる分野数や項目数の数とか、互いの共通項目数とか、象限に対極性を持たせているかいないか、様々な性格付けの組合せによってその多様性が示されることになることが、相関表からもある程度読みとれよう。

 

 

 

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