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まえがき

 

当日本科学協会では1997年(平成9年)度から1999年(平成11年)度までの3年間にわたり「超領域科学としての海洋研究」事業を遂行し、完了した。

当報告書は、その成果を記載するものであり、付属資料として

1] 演示用ビデオテープ

2] 資料用成果動画像集ビデオテープ

3] 立体目次解説CD-ROM及び同マニュアル

参考資料として

1] 初年度製作モデル解説ビデオテープ

社会では、理系・人文系共に複雑系に注目が集まっている。高度科学技術、高度情報化の近代文明社会では、皮肉にも地球や社会、あるいは生命、新化といった超領域科学が極めて重大な研究テーマであると判っていながら、また地球環境問題のように多彩な局面をもつ複合かつグローバルな問題解決型課題が重層であると認識されながら、現実にはその構造はもちろん、広がりも定かにすることができないため、一向に対応策すら打ち出せないままに推移しているのである。

このような、高度にしてかつまた混沌の極みにある“大型課題”に立ち向かうに当たって、当面それへの有効なアプローチとなる具体的手法の一つとして、多彩な分野エキスパートを擁する日本科学協会はその利を活かし、専門委員会を設けて、とり敢えず問題解決の手口になるものとして、「立体目次」なる概念と手法を掲げ、海洋科学関連を主たる事例にとりながらその成果を世に公にして評価を仰ぐことになった。

科学協会そのものには科学的新知見を独自に問う資格はないが、プロジェクトにかかわった研究者は各自、本事業を通じて学術的成果を挙げているので、今回の事業全体としての報告の後、個別に然るべき形でそれを世に問うことになろうし、応用にも広い展開が期待される。

事業推進に当たって終始力強いご支援を賜った日本財団に対して、哀心よりお礼を申し上げたい。同時に、プロジェクト遂行を実質、内容の面から支え、発展させて下さった研究者メンバー各位に対し、深甚なる謝意を表するものである。

 

2000年3月

財団法人 日本科学協会

理事長 濱田 隆士

 

 

 

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