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研修の概要

 

はじめに

 

1981年聖隷病院ホスピス病棟をはじめとして、近年我が国では緩和ケア・ホスピス病棟の設立が相次いでいる。それは、国民の緩和ケア・ホスピス病棟への要望の高まり、医療従事者の緩和ケアへの関心の高まり、国の施策としての推進による公的援助の拡大によるものと考えられる。

その社会情勢の中、増加する緩和ケア・ホスピス病棟において質の高い看護を提供できるために、リーダー的役割を担う看護者の育成が急務であると考えられる。日本看護協会看護教育・研究センター継続教育部では、昭和50年代より「看護と死」「ターミナルケア」「がん看護」等の研修を継続的に実施してきた。平成10年度からは6週間の緩和ケアに関する研修を年に2回開講し、主に、現在緩和ケア・ホスピス病棟で勤務している看護者及び緩和ケア・ホスピス病棟を開棟予定の施設で設立準備に携わっている看護者の育成に努めている。

「緩和ケアナース養成研修」は平成10年の6月に看護教育・研究センター(以下清瀬とする)、10月に神戸研修センター(以下神戸とする)で開講した。本研修では緩和ケアに関する知識を習得し、2週間の実習において知識と技術の統合を図り、終末期患者と家族への緩和ケア実践能力を育成することを目的としている。

平成11年度は清瀬で24名、神戸で22名の受講生が研修を終了した。その実施概要と結果を報告する。

 

実施期間

 

清瀬 平成11年6月14日〜7月26日

神戸 平成11年10月18日〜11月30日

 

受講生の背景

 

清瀬の受講生24名のうち緩和ケア病棟勤務者6名、設立準備中の施設勤務者9名、その他9名であった。

神戸の受講生22名のうち緩和ケア病棟勤務者3名、設立準備中の施設勤務者8名、その他11名であった。

 

研修のねらい

 

ホスピス、緩和ケア病棟における終末期患者と家族のための緩和ケアの質の向上を図るために緩和ケアの基礎を学び、緩和ケア病棟における看護を実践できる能力を育成する。

 

 

 

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