(7) 輸送形態の変化
○多頻度小口輸送の進展
○納期に関する荷主ニーズの高度化
○車両の大型化
特に、四国・淡路側では輸送回数の増加と輸送の小口化が進んだことがアンケート結果から得られた。インタビュー調査でも、納品先から発注がなされた当日に持ちこむような指示がなされることが増えた、といった物流事業者もあった。
交通の利便性が高まりコスト削減が進んだことを背景に、輸送に対する荷主ニーズは高度化しており、その結果、輸送の多頻度小口化が進展している。
荷主の多頻度小口輸送へのニーズが強まるなかで、輸送ロットを増やしコスト削減を図っていこうとする物流事業者はトラック車両を大型化する動きが見られるが、このようなトラック車両の大型化の進展は、商圏拡大及び企業間競争激化に備えた投資的な動機もあると考えられる。
商圏拡大及び企業間競争の激化に備えた投資的な理由をあげる物流事業者の例として、四国に新たに戦略的に拠点を設置し、大型トラックの導入を行った例がある。
また、本州側の企業が四国・淡路地域で積極的な営業活動を行うなか、四国・淡路側において設備や機器の高度化が進められたケースが伺われた。
企業努力により、輸送ロットを増やしコスト削減を図っていこうといった動きは、今後の取り組みとして物流の共同化や混載が増加するといった見通しが強いことや、利用しやすい高速通行料金設定への要望が強いことからも、今後強まるものと推察される。