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(5) 各地来訪者の訪問印象

利用交通機関の利用者の属性をふまえると、淡路サービスエリア利用者は、観光・レジャーを主たる目的とした往来頻度が少ない一時的な利用者が多いことから、第一印象的な回答になると考えられる。これに対して、高速バス及び旅客船・フェリー利用者は、ビジネス、帰省等、通勤などを主たる目的とした往来頻度の高い人も含まれており、比較的現地を良く知った上での回答になると考えられる。

○淡路サービスエリア利用者の評価は総じて高い

その観点より、淡路サービスエリアによる目的地・訪問地の印象をみる(サンプル数nが比較的多いもののみ)と、多くの項目でプラス評価をしている。淡路サービスエリア利用者の7割強が観光・レジャーを目的としており、各地とも観光客に対する環境整備は比較的評価されているものと考えられる。

その中で、淡路島の宿泊施設のサービス、飲食施設数、地元交通機関整備状況が相対的に評価が低いのは注目すべき点である。

〇四国各県は、自然環境がプラス評価

四国各県とも、自然環境に対する印象はよい。県別にみると、香川県における高速道路の整備に対するマイナス評価が目を引く(高速バス利用者)。実質的には四国4県の中でも最も高速道路が整備されている県であるが、このように評価されているのは、高速バスのネットワークが香川県方面まで延びていないこと、高速道路網が鳴門側から未だつながっていないことに対する評価であると考えられる。

○淡路島は自然環境がプラス評価、地元交通機関、飲食施設がマイナス評価

淡路島は、四国と同じく自然環境に対する評価は高い。一方、飲食施設に対する評価は極めて低くなっている。これは、洲本市等の淡路島の中心となる都市における外食施設の少なさに対する評価であると考えられる。地元交通機関に対する評価は、特に高速バス利用者からの評価が低いことから、高速バス停から目的地までの交通機関への乗り継ぎの悪さや路線が整備されていないためと考えられる。

○大都市部は地元交通機関がプラス評価される一方、渋滞問題あり

神戸市〜芦屋市等〜大阪市〜その他大阪府の地域は、地元の交通機関整備がプラス評価されており、JRや私鉄、地下鉄、路線バスを含めた交通体系が評価されている。しかしながら、いずれの地域も交通渋滞に対するマイナス評価もある。

 

 

 

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