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(7) 事業者ヒアリングにみる旅客の交通パターンの変化

○淡路島におけるパーク&バスライドの成功

福良・舞子間の利用者が多いのは、北淡路の住民の利用が多いためである。この路線は、高速道路上にいくつかのバス停を設置している。周辺は何もないところであるが、地元の自治体が無料の駐車場を整備し、パーク&バスライドとして利用されている。特に北淡ICでの利用者が多い(バス事業者)。

○徳島や鳴門でもパーク&バスライド

徳島側の利用者は、バス停まで車で来ている人が多いと考えられる。最終便は徳島に0:45に着くが、それでもたいてい25人ぐらい乗っている。土日では増便する場合もあるぐらいの利用がある(バス事業者)。

(参考1)阿波池田・大阪間でもパーク&バスライドの計画

平成12年3月に運行が開始された阿波池田・大阪間の長距離バスでも、徳島自動車道沿いにバス停を設置する予定であり、それぞれ近くに地元自治体が無料の駐車場を整備しているところである。1ヶ月のテスト走行時において、パーク&バスライドはうまくいった(バス事業者)。

(参考2)パーク&バスライドの取り組み方について

淡路島等の例のようにパーク&バスライドは、官民が一体となった取り組みが重要であり、施策として一貫性を持たせてはじめて効果がある。しかしながら、ジャパンフローラでパーク&ライドを実施しようとする一方で、大橋の通行料割引付入場券の発売など、自家用車の利用を増進する施策を行っており、一貫性がないとパーク&バスライド施策ではうまくいかないのではないか(バス事業者)。

○高速バスで日帰り観光

明石海峡大橋が開通して、徳島県民は、自分の都合に合わせて自由に京阪神に行けるようになった。そのため、これまで観光バスを利用して京阪神へ行っていた利用者は、高速バスヘシフトした(旅行代理店)。

○京阪神・淡路島間の高速バスは生活路線として定着

岩屋・高速舞子間のシャトルは、開通直後こそ観光客の一次的な利用が多かったが、最近は平日・休日万遍なく利用されており、定着したものとみる(バス事業者)。

淡路・京阪神間の利用は、平日は通勤・通学・ビジネス利用、平日は高校生や若者、家族連れが神戸等へ買い物利用が多い。これらの路線は当初予想を大きく上回る利用であり、生活路線として定着した(バス事業者)。

○高速舞子利用者は定期券利用が多い

定期券は、淡路―舞子・三宮・学園都市間の高速バスで定期券を設定している。これらのうち、淡路・舞子間の定期利用者が最も多い。これは淡路島の自治体の助成対象が舞子までであることも関係しているかもしれないが、鉄道への乗り換えが最もしやすいためでもある。平成11年4月から急に利用者が増えた(バス事業者)。

 

 

 

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