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2] 明石海峡大橋開通前後の明石海峡(本州―淡路島・四国間)往来頻度の変化

高速バス利用者、旅客船・フェリー利用者、淡路SA利用者(自家用車、観光バス利用者)に対して、明石海峡(本州―淡路・四国間)の往来頻度を、明石海峡大橋開通前後の両方について訊ねた。

なお、旅行目的等に応じアンケート回答時とは異なる交通機関を利用している場合も含めて、往来頻度の変化を回答していることに留意する必要がある。

a) 全体

○高速バス利用者の明石海峡(本州―淡路・四国間)の往来頻度は増加

アンケート調査時に高速バスを利用していた人では、年数回程度以下の割合が大きく減り、それ以上の往来頻度のポイントが増加している。このことから、高速バスの路線整備は、本州―淡路・四国間の往来頻度を増加させる引き金になったと考えられる。

高速バス利用者の今後の利用意向も高いことから、利用は今後も堅調に推移、または、認知されるに従いさらなる利用増の可能性もあると考えられる。

○旅客船・フェリー利用者の明石海峡(本州―淡路・四国間)の往来頻度は変化なし

アンケート調査時に旅客船・フェリーを利用していた人では、年数回程度以下の割合が減っている程度であり、開通後も開通前と比べて大きな変化はない。開通前後を比べて利用目的に大きな変化のない人の利用が中心と考えられ、これらの利用者は今後も継続して旅客船・フェリーを利用するものと考えられる。しかし、年数回以下の利用者が依然4割強もいる。これらの利用者は観光目的での利用が多いと考えられるため、新たな観光振興等の需要喚起が図られない限り、今後は時間の経過に伴い減少していくものと考えられる。

○淡路SA利用者の明石海峡(本州―淡路・四国間)の往来頻度は変化なし

アンケート調査時に淡路SA(自家用車、観光バス)を利用していた人では、開通前後とも年数回程度以下の割合が8割を超えている。利用者の9割強の旅行目的が、観光・レジャーまたは帰省等であることから当然の結果と言える。

今回初めて同地域間を往来したという人も29%いることから、一時的な利用者が多く、旅客船・フェリーと同様に今後は利用者が減少していくものと考えられる。

右グラフ中のaは、下記の基準により一人当たり年間平均往来頻度を数値化したものである。なお、「今回初めて」 その他」 無回答」は算出から除外した。

 

(単位:回/年)

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