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メタノールの価格

過去10年間にわたり、メタノールの卸価格(配送および販売コストを除く)はエネルギー相当べースで1ガロン当たり平均で1ドルを超えており、あるいは同じ期間のレギュラー無鉛ガソリンの卸価格より約85%高い水準だった。需要と供給のバランスが崩れたために起こった1994年の高いメタノール価格を割り引くと、メタノールの価格はエネルギー相当べースで1ガロン当たり平均90セントであり、あるいはレギュラー・ガソリンより60%高い水準である。

図7.3

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エネルギー相当べースで、配送および販売コストを除いたメタノールの卸価格は過去10年間において1ガロン当たり平均$1.03であった。これは普通ガソリンの1ガロン当たり平均56セントと比較される。1994年にメタノールの価格は需要と供給のバランスが崩れたため、1ガロン当たり$3.25に跳ね上がった。この急激な上昇を割り引くと、価格は1ガロン当たり平均90セントとなり、ガソリンより60セント高い。

自動車/石油業界共同の大気の質改善プログラムのもとで、主要な米国の自動車メーカーとエネルギー会社に支援された最近の研究で、メタノール輸送燃料の小売価格が予測された。この研究では85%のメタノールと15%のガソリンの混合物であるM85の税引き前小売り価格はエネルギー相当べースでレギュラーガソリンの過まの価格より50%から100%高いだろうと推定した。この数字は卸価格の過去の差異に類似している。

メタノールの生産コストは規模の経済と新しい技術の結果、将来的には下落する可能性がある。しかしながら、税金が中立である状況では、自動車に同じ量のエネルギーを提供しながら、メタノールの小売り価格がガソリン価格と競争力を持つようになるのは非常に難しいだろう。

 

 

 

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