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島 そうですね。日本のエネルギーの7割はマラッカ海峡を通ってくるわけですから、もしここが寸断されることになると、日本の経済に大きな打撃を与えかねないということですね。ですからそこで、特に去年から連続して日本の船が襲われているわけですから、もう一刻も猶予ならない事態なんですが、ひとつ注目したいのはアロンドラレインボー号にしてもテンユウ号事件にしても、このふたつの船は日本の国籍ではないんですね。

宮田アナ えっ、違うんですか。

島 じつは、日本で操船していても、日本で持っていても、税金とか、日本の船員を乗せなければいけないという義務があるものですから、便宜的に外国船籍にしてしまう。特に日本のために動いている船のうち、じつは日本国籍の船というのはたった7.7%しかないんです。

宮田アナ ずいぶん少ないんですね。

島 そういう船にはじつは日本の警察権が届きませんから、現地へ警察官を送って、対応するということもままならなくなるわけですね。

島田アナ そうですね。だから最近はちょっとは日本国籍が増えているんですか。

島 じつは日本国籍は増えていません。どんどんこれは減っています。

島田アナ 海賊の範囲ですけれども、非常に広いですよね。取り締まれといったところで取り締まれませんよね。

島 そうですね。これは非常に大変な事件なんですけれども。

島田アナ やはり捕まると罪が重いんですか。

島 ええ、罪は重いです。特に中国に注目していたんですけれども、中国ではこれまで海賊に襲われた船が中国で見つかるというケースが多かったんですが、これが最近変わりまして、特にテンユウ号事件以来、一昨年のテンユウ号事件で変わりまして、そしてじつは昨年12月、ある事件で逮捕されていた20人の海賊のうち、13人を処刑するという厳しい対応をしたんですね。そして今度のアロンドラレインボー号もじつは中国に行く予定だったのが、それがアフリカに変更せざるを得なかったという国際海事局の情報もあります。ですから周辺国が取り締まりを厳しくすれば、海賊を孤立化させることができるという典型的な例だと思います。

島田アナ しかし、それは守りが大変な状態ですよ。守り、守りにしなければね。インゴットは大きいですからね。どうすればいいでしょうね。

島 これはもうなんて言ったらいいでしょうね。まず身を守ること。ともかく彼らは人の命も狙いかねない組織ですから。

草野厚慶應大学教授 例えば周辺国でもインドネシアは135ぐらいしか警備艇がないんですよ。日本の半分ぐらいしかない。そういうところは日本がもっときちんと金を出してでも守らないと。

島 ええ、すでに日本はそういうことを考えていますね。

島田アナ マラッカ海峡では非常に浅いところですから、ゆっくり航行すると。そして襲われるでしょう。

草野 ロンボク海峡を回ったら2、3日余計かかるんです。

島田アナ そうですね。これは大きな損失です。

<以上>

 

 

 

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