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さらに、観光客へのガイド等を行うことによって、観光客との交流の中で住民が生きがいを見出すことのできる場を創出することが望まれます。

 

(資源の持続性の確保)

資源の面では、みずからのまちに存在する自然、歴史、文化等を再発見することが観光まちづくりのきっかけとなります。自分たちの地域にある資源を把握しその価値を知ることによって、その生かし方に対する問題意識が生まれます。

また、資源を生かすことによって地域の魅力を高めるためには、資源をあるがままにするのではなく、イベントの開催、土産物の開発、参加型学習の場の創設など新たな魅力を付け加え、価値を高める取り組みを進めることも重要です。

さらに、資源の持続性を確保するためには、資源の利用と保全を調和させる仕組みが必要です。例えば、英国のストーンヘンジでは、資源の受容限度を想定し、入り込み客のアクセスコントロールが行われています。

 

(来訪者満足度の持続性の確保)

来訪者の満足度を高めるためには、来訪者が気持ちよく地域に訪れ、滞在できる条件を作り出すことが重要です。そのため、接客の接点となる観光施設や宿泊施設、店舗はもとより、地域全体として居心地のよい環境を形成することが重要です。地域のホスピタリティの向上や質の高いサービスの提供を通じて、リピーターをいかに定着させていくかが、古くて新しい課題といえます。

また、来訪者が訪れやすいように、地域の情報を発信・提供し、交通混雑などの問題をまねかないように来訪者マネジメントを行うことが重要です。

 

3) 定住環境、資源、来訪者満足度を調和させる仕組みの創出

以上に述べた定住環境、資源、来訪者満足度という3つの持続性に係わるマネジメントは、それぞれ相互に関連している面があります。そのため、いくら総合的な視点に立ってまちづくりを行っていても、それぞれを個々に推進すると、他に悪影響を及ぼす場合も想定されます。

そのため、観光まちづくりを成功させるためには、以下のような取り組みを通じて、3つの要素のバランスをうまくとるための仕組みを形成しておくことが望まれます。

 

(情報の共有と協働体制の整備)

観光まちづくりの取り組みを、関連主体の連携のもとに、総合的に展開するためには、行政、住民、観光業者が、情報を共有できるようにし、これをベースに関連主体の協働作業としてまちづくりが展開されるようにすることが望まれます。

また、自治体の運営指針として、総合計画等の文書に取り組みの考え方を反映させ、関係機関との連携のもとに組織的な取り組みを展開することが期待されます。

 

 

 

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