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6.2 伊良湖水道通航の現状

過去1年の伊良湖水道の通航経験は約7割が10回以上と回答している。水先人に関しては、ほぼ全員が、50回以上の通航経験を有していた。

伊良湖水道航行時によく利用する航路標識として、伊勢湾第1〜第3号灯浮標、伊勢湾沖ノ瀬灯浮標、伊良湖水道航路第2、3号灯浮標および神島灯台を挙げた回答者がいずれも半数を超えていた。

希望する航路標識に関しては、航路進入のポイントとなる伊勢湾第1号および第3号灯浮標にレーダービーコンの設置を希望する回答が最も多かった。

伊良湖水道航行時に時間調整を行った経験を持つ人は、全体の約7割を占めており、そのうち時間調整の理由として「法令等による規制」を回答した人が7割以上と最も多く、次いで「濃霧」の順となっている。船型別では、50m以上の船舶においては、いずれの船型でも「法令等による規制」が最も多く、特に130〜200mの船舶では、6割を越えている。

次いで多かったのは、50〜130mの船舶では「濃霧」、130〜200mの船舶では「定期運航」、200m以上の船舶では「昼通るため」との回答であった。

時間調整を実施する際の視程、波浪および強風に関する条件としては、

・視程1.0マイル以下

・波高3メートル以上

・風速15m/sec以上

との回答がそれぞれ最も多かった。

また、時間調整の方法としては、「途中の速力を調整する」が最も多く、「漂泊による」、「錨泊による」がこれに続いている。

伊良湖水道航行時の漁船以外の一般船舶との危険な見合い関係に関しては、「他船との横切りまたは行会い関係で衝突しそうになった」が約4割と最も多く、「他船と並航状態となり接触しそうになった」がこれに続いており、危険な見合い関係が発生した場所は、航路の出入口付近に集中している。なお、危険な見合い関係を生じた相手船の船型は、自船の船型の如何に拘らず、中型船(50 m〜100m)との回答が最も多かった。

一般船舶との危険な状況に関する集計結果を表6-2-1に示す。

表6-2-1 一般船舶との危険な状況

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