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5. MEPC 44/INF.9 ANNEX(仮訳)

 

船舶バラスト水のミキサーパイプ処理法

 

要旨

リバラスト代替方策に関しては、各国で様々な技術の開発研究が進められている。我が国においても、電気化学処理法等の研究を行い、海洋生物殺滅効果と周辺環境に対する安全性が優れた方法として、MEPC 43の会期中に行われたプレゼンテーションで紹介した。今回、新たに報告するミキサーパイプ処理法は、海水中粒子を粉砕する効果および液体と気体を効率良く混合する効果を併せ持つ単純な構造のミキサーパイプをバラスト水配管中に組み入れ、漲水時、排水時、あるいは両機会に通水するだけで海水中の生物に損傷を与えるものである。この方法は、通常のバラスト水オペレーションを変えないで行える方法であり、必要とする動力やメンテナンスも少なく、環境への影響の懸念もない、運用、経済および環境面で優れた方法であると考えている。

現在は、小型試作機(処理水量約20m3/時)による陸上施設実験を実施し、実船に適用する際における適切な構造とシステムを検討中である。今回は、有効な殺滅効果が得られたプランクトン関する陸上実験結果を中心に報告する。

 

1. ミキサーパイプの構造

ミキサーパイプの主要部分は、通過する液体を旋回させる旋回部、旋回部に気体を注入する気体注入管、液体と気体の混合を促す突起装着管によって構成されている。

陸上実験のために試作したミキサーパイプは、突起装着管の内径が40mm弱のもので、図1の構造をしている。

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図1 ミキサーパイプの構造

 

 

 

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