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第3編 海洋環境保全に係る国際条約

 

I 我が国の対応

 

海洋汚染の防止は、世界各国が協調してこれに取り組むことによってはじめて十分な効果が現れるものであり、早くからIMO(国際海事機関)を中心として条約策定などの取組みがなされてきた。我が国は、世界有数の海運先進国としての役割を果たすべく、IMO等でのこうした国際的な動向に積極的に参加するとともに、昭和55年には「廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約」(ロンドン条約)を、昭和58年には「1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書」(MARPOL73/78条約)を、また平成7年には「1990年の油による汚染に係る準備、対応及び協力に関する国際条約」(OPRC条約)を締結し、海洋汚染の防止に関する世界的な協調に積極的に貢献してきたところである。

 

II ロンドン条約

 

(1) 採択の経緯

1972年6月、国連人間環境会議がストックホルムにおいて開催され、海洋汚染の問題を重要問題の一つとして取り上げ、陸上発生廃棄物の海洋投棄規制に関する条約の作成を勧告した。これを受けて、1972年11月13日に本条約が採択され、1975年8月30日に発効している。

また、1978年10月に開催された第3回締約国協議会議において、廃棄物その他の物の海洋における焼却に関し、本条約を改正する決議が採択され、同改正は1979年3月11日に発効している。

 

 

 

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