自動操舵装置は本当に便利なものですね。船橋の省力化に最も役立っている機器といえましょう。
しかし、自動操舵に見張りはできません。毎年自動操舵装置使用中の事故が多発しています。次の事項を守り、憎まれ船、迷惑船にならないようにしましょう。
1 自動操舵まかせの危険性
1] 海難の発生状況を見ると、居眠りによる事故が多発しています。
自動操舵装置普及以前にも居眠りによる事故は多く発生していましたが、自分で舵を取るという作業が減った分、疲れもあるでしょうが気の緩みから、眠くなってしまうということになります。
居眠りをしないようにしましよう。
2] 他の作業をしていて前方を見ていない船がよくあり、事故の原因になっています。
漁船では、漁獲物の整理とか網や縄の整理のため、船橋を離れて作業をしている例が見られます。また貨物船などでは、トイレに行ったり、自室に物を取りに行ったりして船橋をカラにして事故に至ったり、他の船舶交通を乱したりしている例が見られます。
船橋を離れないようにしましょう。やむを得ず船橋を離れる場合は他の当直のできる人に交代してもらいましょう。