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この地 この海 この灯台

社団法人 燈光会

 

従来日本の灯台は、伝統的な形が受け継がれ、灯塔は四角、六角、八角とその他は円形がほとんどでした。

ところが、最近、灯台に地域の特色を強く印象付けるユニークな灯台が出現しています。

海の玄関口に当たる港口の防波堤灯台等に、当地の名物を型取った大変珍しい形の灯台が話題を呼んでいます。このようなユニークな灯台を連載し紹介します。

 

1] 川奈埼灯台

(所在地など)

神奈川県伊東市

昭和三十二年建設

鉄筋コンクリート造り

(由来、特徴など)

フジサンケイゴルフトーナメントが行われ、TV中継されるのでゴルフファンはご存知の方が多いと思われますが、何気なく見ていると見過ごしてしまい、ただ灯台があるなあ、で終わりますが、この灯台はV字型のゴルフティにボールが乗った型をしているのです。

昭和三十二年にある有名な方が、ゴルフをしたとき、灯台があれば相模沿岸を航行する船舶や伊東付近の漁船の指標にもなり、またボールを打っていく目標にもなるとの意見で写真のような型になったと聞き及んでいますが、定かではありません。

伝統的灯台の常識に囚われぬ逆三角形のユニークな形は、のどかな伊豆の地に溶け込んで地域名物として大変親しまれております。

 

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ゴルフティの形をした川奈埼灯台

 

2] 岡田港防波堤灯台

(所在地など)

東京都大島町

昭和十四年建造

鉄造り・FRPライニング

(由来・特徴など)

この灯台は、地元漁船はもとより東海汽船の定期船が利用しています。同防波堤延長工事が行われた平成四年、地元の要請を受けて観光伊豆大島の玄関口にふさわしく、親しみのある「あんこさん」をイメージしたものとなっています。

東海汽船は、風向きによっては元町港に発着出来ないとき、この港を利用します。灯台と船をバックに記念撮影する観光客の姿も多く見られます。

 

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一目で分かる「あんこさん」をイメージした岡田港防波堤灯台

 

 

 

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