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両端末多客停留所

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図-5.4.1 乗降パターンa

 

D、H多客停留所

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図-5.4.2 乗降パターンb

(4) 混雑率

旅客の立場に立った評価因子の一つとして、混雑率を算出する。混雑率は、都交通局の混雑度の算出法に準拠して算出する。すなわち、混雑度100%は、定員の50%増の96名をベースとして算出する。

都交通局荒川線の調査データによると、ラッシュ時間帯の混雑度は平均60〜70%で、最大混雑度は150%程度である。これらのデータ、条件を参考としてシミュレーションを実施する。

(5) 乗車人員

各停留所の乗車人員は、先行の車両との出発時隔より停留所毎に予め設定した乗降パターンの乗車人数を基準運転時隔で除した1秒当たりの乗車係数により決定する。

(6) 降車人員

各停留所の降車人員は、停留所毎に予め設定した通過人員の何%が下車するかを定めた係数により算出する。

(7) 損失時分

旅客の立場に立った他の一つの評価因子として、損失時分を算出する。損失時分を厳密に算出するには、各旅客のOD表により個人個人の値を積算する必要があるが、本シミュレーションでは、基準となる列車の走行時分からの遅れ時分にその列車の通過人員を乗じて算出することとした。すなわち、

損失時分=遅れ日秒×通過人員

ただし、列車単位の損失時分は、列車の終着の遅れ時分に最高通過人員を乗じ、列車の遅延が回復し、遅れ時分がマイナスになった時、損失時分は0とすることとした。

(8) その他

運転時隔は90秒をべースに検討する。また、シミュレーンョンのためにラッシュ率なる概念を導入する。ラッシュ率100%のとき、基準となる先行列車が最混雑区間で、混雑率100%となるよう構成し、閑散時やラッシュ時間帯における旅客の集合の度合いを変化できるように構成し、種々な場合をシミュレーションできるようにする。

 

 

 

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