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表IV-1 各試験法の油:油分散剤比

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なお、英国は、分散率基準値(30,45,60%)をクリアする油分散剤量を要求している。また、米国は、2種の試験油を用いてそれそれ分散性能(50±5%)を求めている。

 

3 容器の種類及び容積

容器は、試験法によって、密閉型の分液ロート(3試験法)と開放型のビーカー(1試験)に分かれる。また、容器容積は145ml〜270ml(ビーカーを除く)の範囲で約2倍の差がある。

大型の試験装置は試験の複雑度が高く、長時間を要すること、また、費用が高くなる欠点があり、かつ、再現性について問題がある。

実験室実験での再現性の高い試験法は舶査第52号、ラボファイナ法及びEXDET等が挙げられる。これらの容器は密閉型の分液ロートを使用しており、その容器容積は300ml以下と小型である。

1項目で述べたように、容器は大きいほど穏やかな波面が得られることと、また、分散層を採取する上で密閉型が取扱い易い点が挙げられる。

容積については後述する油:海水量、サンプリング量にも関連するが、ここでは容積が大きいほど分散率が安定することから、下記に示す円筒分液ロートを採用することとした。

・ 密閉型 円筒型分液ロート(密閉型)

・ 容器容積 1,100ml

 

4 海水量

海水量は50ml〜250mlの範囲で5倍の差がある。海水量と3項目の容器容積比を各試験法別に次表に示す。

表IV-2に示すとおり、容器容積とほぼ同量に近い海水量や半分の量に満たない試験法がある。このことは、かく拌時の海水の運動量(かく拌エネルギー)に影響を与えることになり、検討する必要がある。

 

 

 

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