日本財団 図書館


4) 外部引張り方式オイルフェンス

外部引張り方式のオイルフェンスは、ポリ塩化ビニール又はニトリル被覆ポリエステル布を使用している。幅の狭い長方形の発砲フロート部品がオイルフェンスの裏面に取り付けられる。オイルフェンスの形と強度は、曳航用の綱で与えられる。ブーム布の垂直補強材によってもオイルフェンスの形は維持される。

この種のオイルフェンスは大量には使用されていないが、これは独特なタイプで、特殊用途には非常に効果を発揮し、注目に値する。図1-3-14は外部引張り方式の構造のオイルフェンスを示す。この構成は横揺れ問題をほとんど解決でき、優れた上下動特性をもってオイルフェンスを波の動きに追随させることができ、また、結果的に漏油速度を高くするので好ましい。

このオイルフェンスは特に強風と高い波浪の外洋での曳航に優れている。しかし、整備、展張、清掃がかなり難しい。一般に、外部に取り付けられた綱を持つオイルフェンスは横揺れ/上下動特性は非常に高いが、展張が難しい、それは索具の取付けや清掃が難しいからである。しかし、格納スペースは比較的に小さいという利点を持っている。

 

035-1.gif

図1-3-14 外部張力材式オイルフェンス

 

5) 特殊目的のオイルフェンス

幾種類かの特殊目的で使用するオイルフェンスが市販されている。これらは形式が異なるというより、むしろ作業目的が異なったオイルフェンスである。

例として、次のようなものが挙げられる。

・ 氷海用オイルフェンス

・ 吸着材入りオイルフェンス

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION