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3) ピロー型

ピロー型は、時間の経過とともに吸油量が増加していくが、粘度が高くなるに連れて外包材による障害が働き吸油量が少なくなる。また、吸油とともに沈降するものも認められたことから、使用に際しては回収及び流失防止に工夫を必要とする。

4) ブーム型

ブーム型の吸油に関する特徴はピロー型とほぼ同じであるが、油に対する接触面積がピロー型に比べ小さいため吸油量は少ない。また、このタイプでも一部に沈降するものがあり、使用に際しては回収及び流失防止の工夫が必要である。

ピロー型及びブーム型は、体積は大きいが油面に接する面積が小さい。このようなタイプの主な吸油原理は毛管現象による油の浸透であることから、低粘度の油の吸油性能は高いが、高粘度油に対しては吸油性能は低くなる。

5) その他の型

その他の型では、本調査はポリプロピレン製のポンポンの試験を実施したが、この油吸着材は粘度が高くなるほど吸油量が増加するという特徴があり、高粘度油の防除作業に有効な資機材である。

以上、各タイプ毎に吸油性能等について記述したが、さらに表1-2-1に対粘度等項目毎に取りまとめた。

 

表1-2-1 タイプ別油吸着材の評価

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参考文献

1) 財団法人日本造船振興財団海洋環境技術研究所(現シップ・アンドオーシャン財団)発行「海洋環境技術研究所技法 第3巻第1号」 P23 (1983)

 

 

 

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