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2) ルース型

固化していない粒子状のもので、ふるいやこし器等の器具を用いなければ取り扱えないもの。

3) ピロー型

油に対し透過性があり、かつ、内部に吸着材を保持することが可能な外部繊維または網目構造のものに吸着材が封入されたもの。

4) ブーム型

油に対し透過性があり、かつ、内部に吸着材を保持することが可能な外部繊維または網目構造のものに吸着材が封入されたもので、縦の寸法が他の寸法より長く、縦方向に強度の大きい部材が通っているもの。

5) その他の型

高粘度の油が侵入するのを妨げない解放構造を有するより糸、解放網目構造、またはその他の物理的形態の集合体のもの。

 

(2) 試験油の粘度

米国材料試験協会の試験法では試験油の粘度について軽質油(1〜10cp)、中質油(200〜400cp)、重質油(1,500〜2,500cp)及び風化油(8,000cp〜10,000cp)の4種と定めている。本調査では高粘度油に対する吸油性能を求めることが目的であることから、この試験法の重質油と風化油の粘度を参考とし、概ね2,500cSt及び9,000cStの2種とする。

 

(3) ムース化油

ムース化油での性能試験は「その他の型」のみに行うもので、C重油(JIS K2205 3種1号)及び天然海水をそれぞれ4:6の割合で加え、人工的に作成する。試験環境温度は室温とする。

 

(4) 試験水

吸水性能試験の試験水は天然海水を用いる。また、試験環境温度は室温とする。

 

(5) 測定値の判定

吸油及び吸水の測定値の判定は、前記試験法では「試験は3回行い平均値を求めるが、1回でも平均値から15%以上離れたものがあれば測定を全てやり直す。」と規定されているが、本性能試験の目的は厳密なる数値を求めるものではないことから、明らかに測定値に誤りがある場合を除いて、3回の平均値を採用する。

 

(6) 供試体の作成

1) マット型

マット型は縦横10cmに切断したものを供試体とし、その重量を計測する。

2)ルース型

ルース型の性能試験では、供試油吸着材がこぼれ落ちないような網目としてJIS Z8801のふるいを使用する。

 

 

 

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