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大気汚染

主に物質の燃焼に伴って発生する有害物質によって、大気が汚されること。運輸においては、特に自動車の排ガスに含まれる、一酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物が問題になっている。大気汚染が引き起こす問題はモータリゼーションが進展した1960年代頃から表面化した。これに対し、我が国では大気汚染防止法をはじめとする法律による排ガス規制等の方策を講じられてきた。近年における大気汚染問題としては、地球温暖化が注目されている。温暖化に直接関係する物質は二酸化炭素であり、我が国の二酸化酸素排出量のうち、運輸部門は約30%を占めており、現在、その削減策が強く求められている。

 

排出ガス規制

大気汚染や地球温暖化をもたらす排出ガスに対し一定の基準を定めること。我が国では自動車の排出ガスが主な発生源であるため、自動車に対する排ガス規制が多く講じられてきた。最近の規制としては中央公害対策審議会および中央環境審議会の答申に基づき、97年3月、道路運送車両の保安基準を改正が行われ、一酸化炭素、炭化水素等の削減が講じられている。一方では、抜本的な削減策として、電気自動車やハイブリット自動車といった低公害車の導入促進も同時に行っている。低公害車の普及率は未だ低い状態にあるが、技術開発と共に様々な優遇措置等も行われており、今後、増大する傾向にある。

 

 

 

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