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物流システムの高度化

物流は個々のさまざまな組織や機能の有機的な結合(システム)である。ハード、ソフトの両面において、物流システム内の有機的な結合とその機能を高めることを物流システムの高度化という。物流システムの高度化は物流効率化あるいは物流コストの低減を基本的な目標としている。物流システムの高度化のためには、複合一貫輸送や幹線共同運行、さらには商慣行の改善などを推進させることが必要である。さらに近年の高度情報通信社会における諸成果を利用することを通じて、物流電子データ交換(EDI)や道路交通情報通信システム(VICS)などの情報化の進展が物流システムの高度化に必要なものと考えられている。

 

物流拠点の整備

物流拠点とは、貨物の保管、積み卸し、荷捌きなどを行う地点を指す。具体的には、貨物駅、倉庫、上屋、トラックターミナルなどが物流拠点となる。物流拠点はさまざまな物流活動の結節点として機能するために、その整備は物流の効率化ならびに物流コストの低減のために大きな役割を果たす。1998年には運輸省によっていわゆる「物流拠点整備ビジョン」が公表された。これによると、(1)物流拠点の計画的な整備の推進、(2)物流拠点整備の機能類型別重点化、(3)地域に受け入れられやすい物流拠点の整備の推進、(4)物流拠点と社会資本の相互連携の促進、が物流拠点の整備の目標とされる。これには交通の安全、円滑化、環境の保全なども期待されている。

 

 

 

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