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講演内容

 

(1) 演題:「客船“飛鳥”が巡った世界の海、港と船内環境」

講師:郵船クルーズ株式会社 “飛鳥”船長 野崎利夫氏

 

司会 皆様たいへんお待たせいたしました。ただいまより、海事講演会「海と船の環境を考える」の第1回目として、本日は日本最大の客船“飛鳥”の船長の野崎利夫様による講演会を開催いたします。私は本日の案内役を務めます船の科学館学芸課の清水と申します。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

野崎船長は6月8日に世界一周から帰ってこられ、まだ下船されて1カ月も経っていないということで、たいへんお疲れのところですが、本日の講演会にお越しいただきました。今年の世界一周の航海の話も含め、これまでの経験豊富なお話を、短い時間ではございますが、皆様にお楽しみいただければと思います。

なお講演会の最後に質疑応答の時間も設けてございますので、この機会に船長にこのような話を聞いてみたいという方がいらっしゃるようでしたら、ぜひご質問されたらと思います。それでは野崎船長、よろしくお願いいたします。どうぞ皆様、拍手でお迎えください。(拍手)

野崎 皆様、こんにちは。ただいまご紹介いただきました野崎です。皆様は船のお好きな方たちばかりなので、船の科学館には何度か来られていると思いますが、私もここに来たのは実は十何年ぶりです。いろいろな船があって、練習船まで入っていて、船好きな人というか、海の好きな人にはたまらない環境になっていると思い、先ほど清水さんとお話ししていました。

実はここはたいへん馴染みが深いというか、“飛鳥”はこの奥の晴海桟橋が定係置になっていて、東京港というと晴海に着きます。今年の10月で“飛鳥”はちょうど9年目になり、だいぶ年をとってきたのですが、昨日調べましたら、その間、今年の6月末までに東京港に251回入っています。日本の港の中でいちばん入っています。ちなみに横浜が240回ぐらいです。ですから二百五十何回出たり入ったりするたびに、船の科学館の横を通過させていただきます。

ご承知のように、向こうの建物ですが、客船をイメージしています。もうお気づきの方がいらっしゃると思いますが、船の横のところにパカパカと信号がついたり、消えたりしています。いま見ましたらFになっていますが、ときどきOになったり、Iになったりしています。あれは東京港の入港信号で、あの信号を確認しながら、われわれは東京港に入ったり出たりしています。たいへん重要な信号が船の科学館のところについていて、これを見ています。

 

 

 

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