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フランス

フランスにおける高齢者対策の動向

 

第1章 フランスの人口構造

 

1 現在の人口

 

1999年1月1日現在の人口推定では、フランスの総人口は5,870万人であった1)。前年より23万人増加したが(出生による自然増19万人、外国人人口移動による人口増4万人)、この人口増加は過去20年の間で最も低い数値であった。年齢グループ別の人口構成比は、20歳未満人口25.7%、20歳-59歳人口53.9%、60歳以上人口20.4%、65歳以上人口15.8%、75歳以上人口7%となっている。

 

2 近年の出生動向と人口変動

 

フランスの人口は世界大戦期に危機を迎えた。第一次世界大戦では大量の若者が戦死し、若い世代から結婚と出産の機会が奪われた。人口政策の見地から、子どもの数が多いほど支給率が高い家族手当が1938年に創設され、翌年には出生促進主義が強い家族法典が制定された。しかし第二次世界大戦が勃発し、人口再生産率が1以下となっていたフランスは再び打撃を受ける。

 

図表1:人口ピラミッド(1999年)

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1]第一次世界大戦による出生低下期

2]出産年齢者の減少以降期

3]第二次世界大戦による出生低下期

4]ベビーブーム

5]女性1人あたり2子以下の出産率の移行期

 

 

 

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