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8月・・横浜の1日研修会実施

主催は横浜の地域協同グループ「これからの福祉を考える会(横浜)」とさわやか福祉財団。市民団体と横浜市社協、JA(県中央会)、コープかながわ、けんぽく生協、神奈川県、横浜市などが一緒になって企画、実施し、盛況でした。

この事例でも、さわやかインストラクターの白石孝徳さん、NPO法人ふれあいドリームの副理事長島津禮子さんの存在が推進の鍵でした。

 

●キーワードは、「人、環境、積み重ね」

「鍵」といえば、組織運営の鍵「人、金、物」に当たるのが地域協同推進の場合「人、環境、積み重ね」ではないでしょうか。例えば神戸。大震災という環境変化がきっかけとなり、今年1月のコープ神戸と県、市社協との「協働憲章」に結実しました。「環境」としては、今、福祉の面で介護保険、NPO法が全国的に追い風となっています。

そして、「物」以上に大切なのが日頃からの「積み重ね」。組織間の連携を実現し、継続するには、日頃からの接触の積み重ねで生まれる相互信頼が何より大切と感じているこのごろです。

(丹直秀)

 

 

ふれあい社会づくりグループ

 

ネットワーク事業も正念場、新事業も。

 

夏休みとは名ばかりで、午前中休んでも、結局けっこう遅くまで仕事をせねばならず、これでは、休みではなくフレックスタイム出勤(時差出勤)なだけ、と、ブヒブヒ言っている間に9月も末。また、各事業もいよいよ本格的に始動。そして、恐ろしいことに、12年度の助成金申請締切りも10月初旬。さて、その「ふれあい社会づくりグループ」の近況は…!

 

●ふれあいネットワーク事業

マニュアルの完成をもとに、ネットワーカー養成講座をA班とB班に分けて開催することに。この基本は、A、B班とも、1単位を3か月として、まず、2泊3日程度の第1回目研修を、その後、受講生は、自分で設定したテーマに沿って地域でのフィールドワーク。そして、第2回目に1泊2日講座で、フィールドワークの結果を発表していただくというもの。また、AB班ともに、各25名程度の受講ということで計画しました。

具体的には、A班は第1回目講座を10月9、10日に、第2回目を12月4、5日に、B班は第1回目を10月31、11月1、2日に、第2回目を1月15、16日に設定。同時に、全国のネットワーク実例調査をしつつ、養成講座の第1回目で実例発表していただけそうなネタを求めて西へ東へ。この間、講師依頼や受講生募集も同時に。おかげさまで、受講生も9月末時点でほぼ定員になりました。ただし、中身については講座の中で積み上げていくことに。

 

●愛媛県から

「地域通貨調査研究事業」を受託

最近、「地域通貨」という言葉をよく耳にしませんか? 地域通貨とは、互いに助けられ支え合うサービスや行為を時間や点数等に置き換え、これを「通貨」としてやサービスや行為と交換するシステムのこと。ふれあい切符やタイムダラー、レッツ、エコマネーなどといったさまざまな形の通貨が世界各地に誕生していますが、これらは、いずれも、市場経済とはまた別の新しい価値観を、市民・住民が形成する一つの手法で、これを「地域通貨」と呼んでいます。このさまざまな地域通貨を使った地域助け合いのあり方を愛媛県でモデル的に取り入れていくための事前調査研究をしようということで、具体的には、11月くらいから動きだす予定です。

本来、「ふれあい切符」は労働の対価の世界にはなじまないものですから、介護保険事業を行う場合には、「ふれあい切符」も清算する必要があります。しかし介護保険では担保できない心のサポートを含めた「枠外」活動面において改めて取りざたされている昨今、「ふれあい切符」もいろいろに形を変えながら、あるいは、労力交換や時に物物交換などの「地域通貨」があちこちで展開していくきっかけにこの受託事業もなるものと思われます。

(奈良環)

 

 

 

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