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地域共同推進プロジェクト

 

福祉の世界も変わらなきゃ!

 

「変わらなきゃ!」というセリフは、イチローのコマーシャルですが、これは福祉の世界にもあてはまりそうです。

この5月26日、東京大手町・JAホールで開催予定のシンポジウムも、最近変わったことのひとつかもしれません。

なにより、従来それぞれの道を歩んでいた全社協(全国社会福祉協議会)、JA全中(全国農業協同組合中央会)、日生協(日本生活協同組合連合会)とさわやか福祉財団(草の根団体の立場から)の4者が一緒になって準備を進め、共催でシンポジウムを開催することとなったのは、やはり画期的なことといえるのではないでしょうか。

このシンポジウムの基本テーマは、「高齢者が安心できる地域づくり」。

地域の各組織が連携を密にして各地の「ふれあい・助け合い」の仕組みづくりを進め、「安心できる地域づくり」を実現していこうというもので、4者が昨年「地域協同研究会」を開催し、互いに勉強し合った具体的な成果といえましょう。

実際に各地で連携活動を展開している方からの事例発表や、堀田理事長自ら参加のパネルディスカッションなど、みなさまのご参考になるに違いありません。ぜひご注目ください。

お問い合わせは、地域協同推進プロジェクトの丹まで。

(丹直秀)

 

社会参加システム推進グループ

 

千葉編

出前研究会の素顔

 

企業、組合などに対してボランティア活動への参加を働きかけている社会参加システム推進グループでは、ご要望があれば出向いていきお話しさせていただくという「出前」も行っています。今回は、ある日の「出前研究会」の様子をご紹介しましょう。

 

2月16日(火)、勝浦市の高齢者学級で「福祉と介護」について講演した。晴天に恵まれたのと学習会のあと、閉講式が続くということもあってか、熱心な聴講生が90人も集まってくれた。

JA(農業協同組合)干葉中央会の村田千枝子さんらの連絡もタイミングがよかった。地元のJA夷隅中央会の磯野てる子さんが、既に予定していた会議を欠席し地元のヘルパーに非常呼集をかけ、3人も呼び集めて応援に駆けつけてくれた。

講演の終盤には、その4人が舞台に並んでJA夷隅中央会の「ゆずりはの会」の活動と地域での高齢者サービスの状況などを身近な事例でわかりやすく説明してくれた。

会場では、3人の質問者が手をあげ、また終了後のロビーには相談者が2人も待っている、という活気あるさまであった。

勝浦市は入口が23908人で、高齢化率は24.3パーセント。65歳以上の高齢者が約5803人いる(平成11年2月28日現在)。こんな背景があるせいか、JAの助け合い活動の紹介は、多くの参加者にとって手近な力強い応援団に映ったのではないか。これがふれあい社会なのかと、心に刻みこんだような顔でそれぞれが家路を急いでいた。

早春の勝浦からなんとなく夢がひろがりそうで潮騒を遠望しながら特急に乗り込んだ。

 

2月17日(水)〜19日(金)、成田市にある干葉県警察本部の新東京国際空港警備隊に勤務しておられる若い警察官の方々に「助け合いの心と地域社会(警察官とボランティア)」と題して社会参加システム推進グループの和久井、蒲田、中村が日替わりで3日間、連続して講演させていただいた。

地元の干葉県警と、警視庁はじめ全国の警察本部から応援にきている、平均年齢およそ28歳の若者たちは、24時間勤務を終えたその足で会場までバスで集合。

各回の参加は350人〜400人。礼儀正しい若さと熱気に講師は圧倒されたが、これでこそ地域社会を守る警察官だ、と再確認。

警備にあけくれる多忙な日々だが、成田でちょっぴり福祉ボランティアを体験してほしいと、お願いしておいた。1〜2年の勤務が済み、それぞれ出身の警察本部に戻った時に成田での体験が生きてくる、ともお話した。

(中村延夫)

 

 

 

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