寄稿 ここが問題
自立と介護の二本立て
ホテル感覚で暮らせる米国のアシステッド・リビング
米国ニューヨーク州調停員 レビン久子
要介護認定によって自立と判定されたお年寄りの世話をどうずればいいのか?介護保険がはじまる前からそうしたお年寄りの行き所や住まいが問題になっているが、米国には多少の介助があればいい高齢者のためにアシステッド・リビングというケア付き住宅がある。そこで暮らすお年寄りの姿をニューヨーク州の調停員、レビン久子さんにレポートしてもらった。
自立高齢者用アパート
「アシステッド・リビングといっても、普通の生活とほとんど変わりません」と語るのはブランチ・ハウスクネヒトさん。彼女の両親はコネチカット州にある「エバーグリーン・ウッド」と呼ばれる施設に一九九八年三月から住んでいる。アシステッド・リビングとは、簡単にいえば、「自立高齢者用介護付きアパート」。利用者(入居者)には食事、おやつ、午後のレクリェーション、週一度の掃除とシーツやタオルの交換、それに外出時の送迎サービスなどが提供される。
「賃貸し」のアパート式と「買い取り」のマンション式があり、エバーグリーン・ウッドはマンション式で、ハウスクネヒト夫妻は1DKを所有する。