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さわやか福祉財団理事長  堀田力

 

堀田 私はまず先進国の側から、地球環境と調和の取れた新しい生き方を示すべきだろうと思うのです。そうでなければ途上国が納得しないでしょう。

石川 (うなずきながら)発展途上国は先進国と同じようにやりたい、自分たちだけ環境を犠牲に経済発展しておいて、途上国にはもうだめだというのはおかしいじゃないかと言っているわけですね。でも、われわれが過去にやったような発展を途上国がやったら、本当に世界中大変なことになりますよ。

堀田 まさに同感です。そこで日本の役割を考えますと、特に経済発展を遂げてきた日本がまず率先して、生きる上での考え方を変え、自制し、それを身をもって示していく。それが世界規模の仕組みをつくるためにも非常に大切ではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

石川 誠におっしゃるとおりだと思いますよ。二一世紀を考えたとき、ひとつの問題はどういう国際的な利害調整をする機構や秩序をつくるかということです。とにかく従来の国際連合を利用するか、あるいは新しい機構をつくるか。

 

 

 

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