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公的介護保険 入門講座 No.20

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●保健、医療、福祉の専門家

介護保険の大きな特徴は、要介護認定で介護が必要と認められると自分たちで介護サービスを自由に選べる点だ。在宅サービスを希望する場合は、訪問介護や日帰りデイサービスなどさまざまに組み合わせて利用することができる。ただし、いくら自由に選べるといっても、どこにどんなサービスがあるのか詳しく知っている人はほとんどいない。また、決められた限度内でどのように組み合わせればもっとも好ましいサービスを受けられるのか的確に判断できる利用者も少ない。

そこで介護保険では、高齢者や家族が専門家にサービスの情報提供やサービスの組み合わせの助言などを依頼できるようにしている。その専門家がケアマネージャー(介護支援専門員)で、保険、医療、福祉の分野に5年以上の実務経験を有し、さらに試験を受けて所定の研修を終了した一定の能力が保証された人たちだ。現在試験合格者は、全国に約16万人いる。

 

●サービス選択の頼もしい助言者

ケアマネージャーはまず家庭訪問して高齢者や家族の状態を確認し、どんなサービスがどのくらい必要かを的確につかんでくれる。その後、本人や家族を中心にサービス提供事業者も参加するサービス担当者会議を開催。ケアマネージャーがサービス提供者と連絡調整をし、最終的に本人や家族の状態に適した介護計画(ケアプラン)を作成してくれる。

サービスが開始されると、ケアマネージャーは計画通り適切に提供されているか、また新たなサービスを必要としていないか、ケアプランの見直しが必要かなどについてチェックをし、本人や家族に継続してかかわってくれる。ケアマネージャーへの依頼料は介護保険から全額給付されるので利用者の負担はない。

 

 

 

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