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学校ボランティア

 

学びを地域に返す「車イスマップ」作り

東京都板橋区立高島第七小学校 教諭 嵐元秀

 

私たちの学校では、九割以上の子供たちが祖父母と同居していません。「子供たちがお年寄りとふれあう機会を増やしていきたい、共に生きる関係をつくっていきたい」と考え、昨年度から二つの活動をはじめました。

五年生が地域の"車イスマップ"を作り、ホームページ(以下HP)で公開する活動と、六年生が定期的に地域清掃を行う活動です。ここでは、五年生の活動を中心に紹介します。

はじまりは今年一月。車イスの操作や介助の方法を簡単に教えてから、外に出かけました。

交代で車イスに乗りながら、街の中を歩いてみると、今まで見えなかったものが見えてきます。いろいろな所に車イス用トイレやスロープがありました。けれども、ちょっとした買物が大変だったり、放置自転車が多くて通れなかったり…。子供たちは、もう少し詳しく街を調べたくなってきました。

そこで、学校周辺を五つの地域に分けて、グループごとに調べはじめました。公共施設やお店の中にもどんどん入って取材します。子供たちは、街には多くの工夫があることに気付いていきました。

 

●児童の作文

私たちは、高島平の町が車イスを使う人にとって、どのくらい通りやすいか、使いやすいかなどを調べました。車イスを使う人の役に立ててもらえたら、すごくうれしいです。

それから、実際に車イスに乗っていろんなことをやったりしたことが、車イスの人の気持ちにもなれたし、とてもよかったです。

今度は、車イスに乗っている人に話を聞いてみたり、車イスでも楽しめる場所を探してマップを作ってみたいです。

 

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車イスマップ贈呈式の様子

 

 

 

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