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今月の私の一冊

 

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『じいさん・ばあさんの愛しかた』

三好春樹著

(法研 本体定価1600円)

 

推せん・兵庫県 津田美和子さん

あっーと驚く新鮮さ ! すごいです。お年寄りが"生活する"という視点で介護を考えます。生活障害・関係障害という考え方の世界(New World)にあなたも、はまってみませんか !

 

「私はこの過程を見ていて思った。まごころ、なんてものは通じない、と。いや、正確にはこういうべきかもしれない。本当のまごころが相手に通じるということは、とてもきれいごとじゃないんだ、と。

自分の"まごころ"で相手を変えてやろうという、その"意図"そのものが、老人の反発を呼ぶのである。そこには、今あるがままのあなたは、本来の人間の姿ではないから早く人間らしい人間になりなさいよ、という、自分の人間観、老人観へ相手を誘導し閉じこめようとする気持ちが無意識のうちにあり、それが老人の心を開かせないのだ。」

(第一章「老いとの出会いは偶然だった」より抜粋)

 

最近読んでおもしろかった本を、誌面で紹介しませんか?(新刊書でなくても結構です。小説、随筆なんでも可)編集部までお知らせください。

 

 

 

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