●申請から30日以内に認定される
ここで、申請後、どのようにして要介護認定が行われていくのか、簡単におさらいしておこう。
高齢者や家族が要介護認定の申請をすると専門的な教育を受けた市町村の職員か「介護支援専門員(ケアマネージャー)」という資格を持った調査員が家庭に訪問調査にやって来る。調査員が申請者本人や家族に尋ねる事柄は、食事、入浴、排泄など日常生活の動作がどの程度できるか、できないかを中心にした85の質問項目。全国共通の調査票が使われ、調査結果はコンピュータで集計される。
要介護認定には、二つの資料が必要になる。一つは訪問調査の判定結果、もう一つは高齢者の心身の状態や診療状況、介護サービスを受ける際の医療的注意点などを記したかかりつけ医師(主治医)の意見書だ。この二つの資料をベースに各市町村が設置する「介護認定審査会」が要介護認定の審査・判定を行う。審査・判定の結果を受けて、市町村が最終的に要介護認定をし、認定の結果は30日以内に申請者に通知される。