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図2・26はMOS形のFETの基本構造を示したものである。MOSとは上から金属(G電極)、酸化被膜そして半導体があるからで、MetalのM、OxideのO、Semi-conductorのSの三層からなっていることからそう名付けられたものである。このようなときに、電極DとSの間にVDSという電圧を加えても、D電極に接続されているN形半導体と、P形の基板の間は逆バイアスになっているので電流は流れない。ところが、金属電極Gにマイナスの電圧VGSを加えると薄い酸化被膜S1 02を通してP形基板に電界がかゝり、P形半導体内の電子がG電極の下に集まってきて、電子が余分になる逆転層ができて、D(ドレーン)とS(ソース)の間にチャンネルができるので、電流を流すことができるようになる。こうして、G(ゲート)に加えられる電圧によってDS間の電流を制御することができることになる。

 

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図2・26 MOS形FETの構造

 

2・5 規格表の見方

 

2・5・1 トランジスタとダイオードの名称

トランジスタとダイオードの名称はJISにより表2・1のように定められている。

 

表2・1 トランジスタの名称

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2・5・2 規格表の例

表2・2に例として2 S C372、2 S C373の規格表を示す。最大定格、電気特性、h定数の各項目については、すでにこの章の4・3・3節で述べた。

 

 

 

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