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そして当然のことながら、画面上にも、それがどの目標であるかの識別マークが表示される。

この安全限界の設定はCPAとTCPAとして、大半のシステムが任意に設定できるようになっている。

(3) ロストターゲット(Lost Target)警報

追尾中の物標が何らかの原因で追尾不能になったときに発する警報である。これは、次のような原因で発生することが多い。

1] 目標のエコーが非常に弱い。

2] 陸地や大型船の陰に入ってエコーが消える。

3] 海面反射や雨雪反射で目標の識別ができなくなる。

4] 他の目標との乗移り等によって追尾ミスを起こす。

(4) 連動機器の情報停止による警報

連動するレーダー、ジャイロコンパス、及び船遠距離計からの情報の伝達が、停止することによって物標が消失したり、真運動表示などのデータが失われて正確なデータが得られなくなるために発する警報である。

 

以上、大略の基本的な機能を列記したが、ARPAはこのほかにもいろいろな機能をもっているのが普通である。

 

練習問題

(問1) 航海用レーダーは移動する船舶の上に装備され、移動する物標をも表示するが、その運動の表示方式は二通りある。それぞれの、名称と特長について簡単に述べよ。

(問2) 航海用レーダーの表示方式には、方位の表し方について三通りの方法がある。それぞれの名称と特長について簡単に述べよ。

(問3) 自動衝突予防援助装置の動作の基本概念を、機能別に四段階に分けて簡単に説明せよ。

 

 

 

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