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図3・19 一般的なカラーブラウン管(例)

 

3・7 固体表示器

 

最近の民生用電子機器及びゲーム用機器の発達に従ってディスプレー(表示器)の面では著しい技術革新がもたらされてきた。

特に、真空のガラス管を使うCRT方式から金属、半導体などの固形材料に電気を印加して種々の映像を表現する方式が開発され、実用化が図られてきた。

 

3・7・1 LCD

(1) 概要

Liquid Crystal Device 又は、Liquid Crystal Displayの略称で、液晶素子及び液晶ディスプレイ(表示装置)のことである。液晶素子とは液晶の分子配列を電界等で、初期状態と異なる別の配列に変化させ、配列変化によって生じる液晶の光学的性質の変化を利用して、入射光を散乱させたり、干渉させたりして変調する素子であり、この素子による表示装置を液晶ディスプレイという。大型表示やカラー表示も可能である。近年、パソコン、ワープロに頻繁に利用され、安価な製品が出回り始めてきたため、レーダー、魚群探知機並びに無線装置等も表示装置としても使われている。

液晶は分子の配列の具合によってネマティック液晶とスメクティック液晶及びコレステリック液晶の3つに大別でき、主にネマティック液晶が使用されている。2枚のガラス板の間のネマティック液晶が90度ねじれる(Twist)ようにした構造の液晶をツイスト・ネマティック液晶、略してTN液晶と呼んでいる。

液晶の駆動方式には単純マトリックス方式とアクティブマトリックス方式がある。

 

 

 

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