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(解説) 交流発電機の並行運転について

並行運転をしている交流発電機の負荷分担の調整は、原動機の速度を調整することにより行われる。

すなわち、ガバナースイッチにより負荷を増加させようとする発電機の原動機速度を増加するように調整するか、又は負担を軽くしようとする発電機の原動機速度を減ずるように調整する。

これは手動による負荷分担の調整であるが、並行運転にある発電機の負荷が変動したときの各発電機の負荷分担は原動機の速度特性によって定まる。

1]両原動機の速度特性が一致している場合

百分率負荷を横軸、百分率速度を縦軸とした両機の原動機の速度特性が図3.2のように完全に一致していれば、いかなる場合でも両機の定格負荷に比例した負荷〔%〕を分担する。

 

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図3・2 原動機の速度特性曲線が一致した場合の負荷分担

(注) 両機の原動機の速度特性が上図のように完全に一致していれば負荷〔%〕がobからodに変化しても両機の速度〔%〕が同一であるから両機ともod〔%〕の負荷を分担し、負荷分担の変動は零となる。

 

2]両原動機の速度特性が一致していない場合

図3・3において曲線A及びBを並行運転にある各発電機用原動機の速度特性曲線とする。これは両原動機の速度特性曲線が一致していない例である。

両機がそれぞれabの百分率速度でobの負荷を分担しているものとする。そこで負荷が減少すると原動機の速度は、それぞれ曲線A及びBに沿って上昇する。

 

 

 

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