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測定項目は出力に対する電流・力率・効率・回転速度・トルクを測定する負荷特性と、すべりに対する電流・力率・トルクを測定する。すべり-トルク特性を必要に応じて測定する。すべり-トルク特性を測定する場合、停動トルクよりすべりが大きい点では、測定が不安定になり困難である。この場合は図2.41のような結線でダイナモメータ又は直流発電機を負荷として運転し、これと返還負荷を行っている電動発電機の励磁を加減し容易に測定できる。

 

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図2・42 トルク測定結線図

 

回転速度の測定は回転計によるほか、すべりの少ない全負荷付近まではストロボスコープ法・直流電圧計法・受話器法などが用いられる。

ストロボスコープ法は、電動機の極数と同じ白黒の色わけを白墨などで回転部につけ、電動機と同一電源のネオンランプや蛍光灯で照らし、色分けされた模様の1分間の回転速度を測定し、同期速度で割ればすべりが求められる。

巻線形電動機の場合は、回転子スリップリング間に直流ミリボルト計を接続し、1分間に指針が振れる数nを測定し、これを電源周波数f1からすべりSはつぎの式で求まる。

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2・4・9 温度試験

 

(1) 温度試験一般

温度試験の一般事項は2.2.8で述べたとおりであり、通常、実負荷又は等価負荷をかけて行うが、それらが困難な場合には2.4.9(3)の温度推定法によってもよい。船舶用誘導電動機の温度上昇限度は表2・5又は表2・6を参照のこと。

温度試験における運転方法について、JEC-37に規定されている連続定格及び短時間定格の実負荷試験法を表2・13に示す。(反復定格については、JEM-1385-95(反復使用三相誘導電動機の温度上昇推定法)参照のこと。)

 

 

 

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