日本財団 図書館


(e) はあまり使わないがJEC-37-79(誘導機)に規定されている。

なおこのほか、すべりに対するトルクを過渡現象直視装置により観測することも行われる。

(2) 電動機の特性を算定するためには、次の試験による測定結果が必要である。

(a) 巻線抵抗測定(2・4・3参照)

(b) 二次電圧の測定(2・4・5参照)

(c) 無負荷試験(2・4・6参照)

(d) 拘束試験(2・4・7参照)

 

2・4・5 二次電圧測定試験

 

巻線形について二次巻線を開路し、回転子の静止状態で、一次巻線に定格周波数の定格電圧を加え、二次巻線端子間に誘起する電圧を測定し、次の値以内であることを確かめる。

 

165-1.gif

備考

定格電圧(E)で実測する代りに、定格電圧1/2以上の電圧(E')を加え、二次巻線端子間に誘起する電圧(E'2)を測定し、これを下式により算出してもよい。

165-2.gif

 

2・4・6 無負荷試験

 

この試験は円線図法によって特性算定を行う場合のすべりS≒0の点(無負荷点)の特性を測定すると共に運転中の各部の状態を点検する。

試験は任意の周囲温度で30分以上無負荷運転し、定格電圧のもとで入力が一定になったら電源周波数を定格周波数に保持し、定格電圧の120%ぐらいから機械損の分離し得る程度の電圧まで約10%づつ電圧を下げて、その都度入力及び電流を測定する。このとき、定格電圧では各相電流の平均値がJIS C 4210(一般用低圧三相かご形誘導電動機)に記載されている参考値以内にあるか、また各相電流とその平均値の±5%以内にあることを確認する。

 

165-3.gif

図2・38 無負荷特性曲線

55kW-4極-3000V-50Hz

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION