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ここに、

t1、t'1 ; 界磁電流i1、i'1による鉄損温度試験時の界磁巻線の温度上昇

W1.W1' ; 界磁電流i1、i'による鉄損

t2 ; 短絡時の界磁電流i2による温度上昇

 

2・2・9 絶縁抵抗試験

 

(1) 絶縁抵抗の性質と測定器

電気機器の絶縁状態を最も簡単に測定する方法は、直流絶縁抵抗計(メガ)によるものである。しかし、この測定によって得た値は、絶縁劣化状態の一つの目安を与えるものである。

(a) 絶縁抵抗の測定は耐電圧試験前に行うのが普通である。また、この値は比較値に意味があり、保守を行うには定期的な測定を行って変化の状態を比較検討することが大切である。

(b) 絶縁抵抗値は、直流電圧印加後、時間とともに増加するが、普通は指示一定になった値を記録する。指示が微増している場合は、中小形では1分値をもって行うことが多い。

(c) 測定器は電池を内蔵したオートメガがよく使われる。

(2) 測定上の注意事項

(a) 電池内蔵式の場合は、電池の電圧が降下すると誤差が大きくなる。

(b) 測定前には巻線の残留電荷を除去しておくこと。特に大容量機では測定前30分程度は端子を接地しておくとよい。

(c) 電気機器の各部が正常な使用温度に達した直後、機器の異極導体相互問及び導体と大地間で行う。

(d) 測定終了後は保安上、必ず放電させておくこと。

(3) 絶縁抵抗の許容値

回転機の絶縁抵抗値は温度試験後500Vの絶縁抵抗計で測定し、次の算出式による値以上が要求されている。

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