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(1) 発電機回路

 

配電盤と発電機(原動機への回路を含む)の間の回路は、それぞれのメーカーの回路図に合わせて漏れのないようにする。

発電機主回路のケーブルは、発電機容量、端子箱の大きさ、電路の状況、配線及び結線工事の難易、経済性などを考慮して複数本のケーブルを並列使用するのが一般的である。

 

(2) 船外給電回路

 

船外からの給電は給電箱を設け、配電盤との間に固定ケーブルを配線する。

小型船、漁船の場合は、動力用の他電灯用100V単相給電装置を設備することが多い。

この場合、配電盤において変圧器二次側と切り換えて給電できるようにする。

 

(3) 変圧器回路

 

変圧器の構成は三相変圧器1台又は単相変圧器3台1組で装備されるが何れも3心線で配線する。

また、外洋航行船等においては、三相変圧器を2組又は単相変圧器を個々に3台装備することが要求されるが、その場合、それぞれ、3心線、2心線で配線する。

 

(4) 動力回路

 

補機用電動機にはそれぞれ適した始動器を経由して給電するが、重要負荷については各規則で給電方式が規定されているものがあるので注意する必要がある。

給電方式には次のようなものがある。

(a) 主配電盤と列盤の集合始動器盤から給電する。

(b) 1台毎に1個のMCBにより給電する。

(c) 用途又は場所毎に設けられた集合始動器盤から給電する。

(d) 主配電盤から区電盤を経て給電する。

ケーブルサイズについては、2.5.5により決定するが、特殊な特性を有する場合、例えば始動電流の持続時間が長い補機の電圧降下や低速電動機の定格電流値などについても注意する必要がある。

 

(5) 制御回路

 

機側発停押ボタンスイッチや、自動運転用の圧力スイッチ、フロートスイッチ、マグネットバルブなど漏れのないようそれぞれの装置を良く調査して配線する。

また、自動化計装装置の中には運転警報表示や遠隔制御を含むものがあるので、始動器からの配線漏れのないように注意すること。

 

(6) 低圧給電回路

 

変圧器の二次側に接続された低圧母線の給電は航海灯制御盤などの特殊なものを除き、原則3心線で配線する。

 

 

 

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