日本財団 図書館


コンドルファ式始動補償器では、通常タップ電圧を定格電圧の50〜80%の範囲で選んで、始動時に電磁接触器A及びBを閉として電動機に低電圧を加え、速度が増大して始動電流が低下した時点で、電磁接触器Bを開とし、続いて電磁接触器Cを閉じて全電圧による運転状態とする。

この方式で電源から流入する始動電流及び始動トルクともに、タップ電圧比の自乗に比例する。

 

094-1.gif

図2.46 コンドルファ式始動補慣器の始動接続図

 

(2) 巻線形

 

図のように回転子回路に始動抵抗器を挿入して始動する。加速するにしたがって抵抗を減じてゆき、規定速度に達したとき抵抗を短絡してかご形と同じ要領で運転状態にする。

 

094-2.gif

図2.47 巻線形回転子電動機の始動抵抗接続図

 

2・4・5 始動器に関する主な事項

(1) 不足電圧保護

 

(a) 不足電圧保護(UVP)

低電圧又は無電圧になって電動機が停止し以後電源が復旧しても人為的に始動操作を加えない限り電動機が始動しないものをいい一般の電動機に用いられる。

(b) 不足電圧開放(UVR)

UVPと逆に電源が復旧した際に何らの人為的操作を加えなくても自動的に再始動するものをいう。かじ取機その他重要補機に適用し極力台数を制限する。また、電源復旧により多数の電動機が一斉に再始動しては船内電圧の低下は免れない。このような場合、次に述べる限時継電器を用い各電動機の順序始動を行ない同時再始動による過度の電圧降下の影響を軽減する方法が採用される。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION